「家を片付ける、モノを整理する」というと、不要なモノを捨てていくということをイメージされて、実際に家中に溢れている不要なモノを捨てていると思います。
整理収納アドバイザーとしての活動の中でも、「捨てる」ことだけにフォーカスしてお伝えしているわけではありません。
ですが、家を片付けるには不要なモノを手放すのは必要だと思っています。
つい、「モノを捨てる」とか「モノを手放す」ということで、「モノ」にばかり注目をしていますが私たちが目に見えるモノではなく、 【心の奥で片付けたい】と思っているものは本当は他にある のだと私は思っています。
私たちが本当に手放したいものは?

私たちが手放したいと思っているものはなんでしょう?
その答えは…「感情」だと私は思います。
感情と言っても、自分にとってポジティブな感情ではなくネガティブな感情だと思います。
たくさんの不要なモノに囲まれて暮らしていると、こんな気持ちになりませんか?
- いつも散らかっていてイライラする
- 家族にだらしないと言われて悲しい
- 片付けられない自分を情けないと思う
- 何度も挫折する自分が嫌いだ
例に挙げたように、片付いていない状態で湧き上がるネガティブな感情を手放すために家を片付けます。
片付いてスッキリすることで、 イライラがなくなったり、上手くできたことで自己肯定感も上がります よね!
こうやってモノを片付けていくことで、私たちは本来持たなくてもいいネガティブな感情を手放しているのです。
モノ以外の手放し

これは、モノだけに限った話ではありません。
人間関係の問題で湧き上がる感情とか、こうでないといけないという思い込みや執着を手放していくことにつながっていくと思います。
なので、湧き上がった感情を否定はせずに、そこはしっかりと受け止めないといけません。
しかし、誰でもネガティブな感情をいつまでも長い時間持ち続けるのは嫌です。
なるべく早くその感情を手放して、毎日を楽しく心穏やかに生きたいと思いませんか?
このように、目に見える物質的なモノの手放しと目に見えない非物質的な手放しがあると思います。
- 目に見えるモノだと…部屋に散らかっているモノ、使っていないモノ、着ていない服など
- 目に見えないモノだと…人間関係、しがらみ、思い込み、執着など
物質的なモノだと、捨てることで目の前がスッキリして変化が分かりやすいので、意外と簡単に手放していくことができます。
そして、そのモノを手放して家を片付けながら先ほどのネガティブな感情を手放し、 本当に自分にとって必要なことはなんなのだろう?という決断をしている のです。
モノを捨てたり、片付けながら上記の感情を手放すことができているので、見た目のスッキリだけではなく気持ち的にもとてもスッキリするのですよね。
でも、目に見えない非物質的なこと(人間関係、思い込み、執着)だと、なかなか手放すのが難しいです。
ネガティブ感情の手放し
人間誰にでも、嫌なことや理不尽な出来事は起こります。
その時、様々な感情を持つと思いますが、それを否定せずに受け止め、いつまでもズルズルと引きずってしまわないように、感情の処理をすることが大事になってきます。
そのためには、 一旦は受け止めて、そこから自分にとって本当に大切なことってなんだろう?
と向き合っていくことで、その事柄自体を受け止めて手放していくことができるのだと思います。
これって、モノの整理ととても似ているな〜と思います。

モノを手放すスピードが早くなると、感情の処理スピードも早くなると思っています。
自分にとっていつまでも持ち続ける必要のない感情を手放すことで、ネガティブ感情に支配されている時間が短くなるので、心も軽く生きているのではないかと思います!
見据えるのは目の前ではなく、その先

今目の前のモノの手放しで行き詰まっている方がいたとしたら…
目先のモノに囚われずに、もっと遠くを見て欲しいな〜と思います。
身の回りのモノを手放していくことで、自分自身がどんどん軽くなって軽やかに生きていくことができます。
ネガティブ感情を持ち続けることは、自分がしたいことに取り組めなくなったり、毎日がとてもツマラナイものになってしまいます。
できるだけ、早く手放すことができるように自分自身をコントロールできて、いつもフラットな心の状態でいられることが一番心地よいことです。
ぜひ、モノを手放すということだけに囚われずに、もうちょっと広い視点で見て頂けると、身の回りの片付けもはかどるのでは?と思います。
tomomi